漂着した海藻ごみの処理方法は埋めてしまうのが一般的
漂着した海藻ゴミを処理する方法は色々ありますが、埋めてしまうという方法が一般的です。具体的にはごみの中に混じっているビニールやペットボトルといった人工物を取り除いてから、海水がかからない砂浜に大体1.5~2メートル程の深さの穴を掘って埋めます。
何故埋めているのかというと、他の処理方法と比べても安定性やコスト面で優れているからです。他の処理方法を見てみると、まず海藻を生ごみとしてバイオガス化してしまおうという方法があります。しかしコスト面を考えると実現の可能性が低いのが現状です。
また、漂着した海藻をごみとして捨てるのではなく、食料として利用するという方法もあります。
しかし、これもワカメとか昆布であればまだ食用の需要はありますが、カジメやアラメ等は食習慣がないですし、保存も難しい事から食料として利用するという方法もあまり行われていません。
他にも飼料として使うという処理方法もあります。ただ飼料にするには海藻に付着した砂を除去したり、塩分を抜く作業それから乾燥作業を行わなければならず手間がかかります。それに質や量的にも安定して入手する事が難しい事から資料としての利用も難しいです。
アワビやサザエ等の貝類を養殖する時のエサとして利用するという方法もありますが、これも品質の劣化や安定的に供給する事が難しい事から実現出来る可能性はかなり低いです。野菜等の農産物の肥料として活用するという方法もあります。
ただ、これも海藻から塩分を抜かなければなりませんし、自然発酵させるには大きな用地が必要です。加えて巨大な設備を投入しなければならない為、経済的にも行うのは難しいです。
そして、焼却処理をするという方法もあります。
これは技術的にも全く問題なく実現する事は可能ですが、まず焼却施設へ搬入する為の費用がかかりますし、燃やす時に大量の助燃剤も必要となります。
それに焼却出来たとしても、海藻には塩分が含まれており塩害によって焼却炉の消耗が早まるという事を考えると経済的に難しいです。
このように漂着した海藻ゴミを処理する方法は沢山ありますが、現実的には砂浜に埋めてしまうというのが一番現実的な為、埋却処理が行われています。